極論としてはボールひとつでプレイできるサッカーは、世界中でもっとも愛されているスポーツともいわれます。
FIFA(国際サッカー連盟)が発表する「FIFAランキング」に参加している国と地域は、全部で210にも及び、サッカーゲームを日常的にプレイする人も世界中に存在します。
サッカーゲームはeスポーツの世界でも注目を浴びており、これまでに国内外でたくさんの大会が行われてきました。
今回は「ウイイレ」と「FIFA」の2大サッカーゲームに焦点を当て、eスポーツとしての楽しみ方を解説します。
eスポーツに参加するプロクラブや、世界大会の模様もお伝えしますよ。
eスポーツとして採用されているサッカーゲームは「ウイイレ」と「FIFA」
サッカーゲームのなかで、eスポーツとして採用されているのは「ウイニングイレブンシリーズ」と「FIFAシリーズ」です。
それぞれサッカーゲームをけん引してきた存在であり、ファンの評価も二分されています。
まずはウイイレとFIFAには、どんな違いがあるのかを見ていきましょう。
ウイイレの特徴はリアルを追求したグラフィック
画像引用:KONAMI公式YouTube
ウイニングイレブンシリーズの特徴は、本物と見分けがつかないほどリアルに作り込まれたグラフィックです。
PS4への移行後はとくに磨きがかっており、スター選手には「モーションキャプチャー」を使用。
顔や体格、タトゥーの再現のみならず、ドリブルの姿勢やキックのモーションまで再現しました。
日本代表のライセンスも取得しているため、ゲーム発売当時に召集されている日本代表選手は、すべて実名で登場します。
最新作の「ウイイレ2021」では、アンバサダーとしてリオネル・メッシ、クリスティアーノ・ロナウド、久保建英といったスター選手を迎えたことも話題になりました。
FIFAの特徴は30以上のリーグライセンスを網羅した本物感
画像引用:FIFA21公式サイト
FIFAシリーズが伝統的に強みとしているのが、ライセンスの豊富さです。
世界中にある30以上のリーグライセンスを取得しており、17,000人を超える選手が実名で登場します。
ヨーロッパ最強のクラブチームを決める「UEFAチャンピオンズリーグ」のライセンスも、ウイイレから奪う形で取得しました。
サッカーの母国であるイングランドのプロリーグは、3部相当のリーグまでをカバーしており、ディープなサッカーファンを取り込むことに成功しています。
2017年からはJリーグのライセンスも取得し、2021シーズンはJ1の全20クラブを使って、世界中の実在クラブと対戦することが可能です。
eスポーツができるサッカーゲーム「ウイニングイレブン」の特徴を解説
画像引用:KONAMI公式サイト
まずは、ウイニングイレブンシリーズとeスポーツの関わりについてご紹介します。
ウイイレはPS4やiOS・Androidといったプラットフォームからダウンロードでき、基本プレイは無料です。
誰でも参加できるオンライン大会も豊富なので、腕に自信がある方は、ぜひ参加してみましょう。
基本プレイ無料でオンライン対戦ができる
画像引用:KONAMI公式サイト
PS4向けのパッケージ版も販売されていますが、現在はPS4とiOS・Android向けに、基本プレイ無料の「ウイニングイレブンLITE」が配信されています。
LITE版では世界中のプレイヤーとプリセットチームを使った対戦ができるほか、ドリームチームを作って戦える「MyClub」モードも利用可能です。
MyClubモードには、一部の日本代表を含む世界中の現役選手のほか、これまでのサッカー界を彩ってきたレジェンド選手も登場します。
たとえば往年のスーパースターであるディエゴ・マラドーナと、現役の大スターであるリオネル・メッシを組ませて、新旧アルゼンチン人2トップで対戦相手に立ち向かうこともできますよ。
無料で参加できるオンライン大会も多数用意されている
画像引用:KONAMI公式サイト
ウイニングイレブンでは、オンラインを通じてさまざまな大会に気軽に参加できます。
たとえば2021年8月に行われた「スシロー杯」では、上位入賞者や代表戦選出者にスシローお食事券がプレゼントされ、大いに盛り上がりました。
このような企業とのコラボイベントのみならず、ゲーム内では頻繁に全プレイヤーを対象としたオンライントーナメントが開催中です。
入賞した選手への報酬は、ゲーム内で使える硬貨から世界大会への出場権までさまざまで、初心者から上級者までそれぞれのレベルに合った大会を選んで遊べます。
著名な国際大会は「eFootball.Open World Finals」
画像引用:eFootball公式YouTube
ウイイレを利用したeスポーツの大会としてもっとも著名なイベントは「eFootball.Open World Finals」です。
ウイイレはブラジルやアルゼンチンといった南米クラブのライセンスを保有しているため、南米にも多くのファンがおり、国際大会ではさまざまな国や地域のプレイヤーと対戦できます。
2020年大会では、日本代表として出場した「あると選手」が見事に優勝をがはたしました。
この大会の優勝賞金は、15,000ドル(約160万円)と巨額です。
あると氏はこの大会の国内予選で3位という成績だったため、日本人プレイヤーの層の厚さを感じますね。
Jリーグと連動した大会も実施されている
画像引用:KONAMI公式サイト
スマホ限定の大会として2021年に実施されたのが「明治安田生命eJ.LEAGUE ウイニングイレブン」です。
この大会の参加資格は「Jクラブ全サポーター」で、プレイヤーは好きなJリーグクラブの代表者として大会に参加しました。
賞金総額として用意された1500万円は、プレイヤーではなく贔屓のJリーグクラブに支払われることが最大の特徴です。
優勝しても自分自身の収入にはなりませんが、愛するチームのサポートを直接的に行える大会とあって、サポーター冥利に尽きるイベントといえるでしょう。