定番のギャンブルとして多くの人が思い浮かべるのは、どんな街にも必ずひとつは存在するパチンコ店ではないでしょうか。
多くの人で賑わう日本独自のギャンブル・パチンコですが、実はパチンコ業界は、平成26年を境に売上を大きく落としており、苦境に立たされています。
なぜパチンコ業界は衰退してしまったのかを分析し、IR法の成立やオンラインカジノの台頭による影響はどの程度受けることになるのかを予測して、まとめました。
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パチンコ業界の現状
結論としては、パチンコ店は年々減少し、利用客も減り続けています。
最近はコロナによる逆風も受けており、パチンコ店にとって厳しい状況が続いているというのが現状です。
まずは現在のパチンコ業界の立ち位置について、データを基に解説します。
パチンコ店の売上は年々減り続けている
日本遊戯関連事業協会という団体は、パチンコホールの売上や参加人数、活動回数といったデータを公表しています。
日本全国の15歳以上の3,000人を対象とした余暇活動実態調査などによる解析を確認すると、以下のように、パチンコ業界が苦しんでいる様子が見てとれました。
画像引用:遊戯業界データベース
パチンコ業界全体の売上高には波がありますが、平成24年以降の売上は下がり続けていて、平成29年は、20兆円の大台を割り込んでいます。
東日本大震災のあった平成23年でも25兆円以上の売上を記録していたことを考えれば、平成29年の落ち込みが、いかに深刻なものか分かるはずです。
さらにデータを見ていくと、参加人数(パチンコ店の客数)も落ち込んでいます。
画像引用:遊戯業界データベース
例年1,000万人以上の参加人数を確保していたパチンコ業界ですが、平成26年から3年連続で減少し、平成29年には900万人にまで減ってしまいました。
パチンコ業界の現状は、参加人数が少なく、売上も伸びないという厳しい状況におかれていることは間違いありません。
コロナによって逆風が強いことも炙り出されている
2021年現在はコロナ禍の真っただ中ですが、パチンコ店はタバコの対策で換気がしっかり行われていること、店内で会話をする人が少ないことなどが要因で、クラスターの発生は確認されていません。
しかし、行政や市民からの風当たりは強く、緊急事態宣言中には休業要請の対象となり、休業・廃業に追い込まれるパチンコ店も見られるようになりました。
また、休業要請を無視して営業するパチンコ店や、緊急事態宣言の対象外となったパチンコ店が営業を続け、ここに集まったパチンコファンが厳しいバッシングを浴びたのも記憶に新しいところです。
パチンコやギャンブルに対する偏見は依然として多く、ファンが堂々とパチンコ店に足を運びにくくなったことも、パチンコ業界にとって大きな逆風といえるでしょう。
なぜパチンコ業界は衰退しているのか
かつては多くの人に利用されていたパチンコ店ですが、なぜパチンコ業界は衰退しているのでしょうか。
コロナ以外の影響について考察し、詳しく解説していきます。
規制の強化が強まったため
パチンコ店はさまざまな規制の範囲内で営業を続けていますが、規制の内容が徐々に強化され、ファンがパチンコを楽しみにくい状況が生まれています。
とくに瞬間出玉を最大2,400枚までに制限するという規制は、派手な勝ち方に魅力を感じてパチンコを楽しんでいたファンを離れさせるきっかけになりました。
そのほかにも、等価交換の禁止、イベントの制限、告知の禁止など、さまざまな新しい規制が設けられ、今後さらに多くの制限が追加されるともいわれています。
パチンコが勝ちにくいギャンブルとして認知されはじめたため
インターネットの普及によってさまざまな情報が一般層にまで届きはじめ、「パチンコは勝ちにくいギャンブルらしい」と認知されはじめたことも、衰退の一因になっています。
たとえば、そのギャンブルに使ったお金のうち、何%を回収できるかを示す「ペイアウト率」でパチスロは約85%前後ですが、オンラインカジノはそれを大幅に上回る97%前後です。
少しでも勝ちやすいギャンブルに参加したいと考えている人が、パチンコを見限って別のギャンブルに移行するというのも、当然の流れといえるかもしれません。
パチンコに代わる新しい娯楽が増えたため
これまでは「平日に楽しめるギャンブル=パチンコ」というイメージが定着していましたが、それに代わる新しい娯楽も増えはじめています。
たとえば地方競馬はイベントを増やして新規顧客の開拓を進めていますし、オンラインカジノも著しい発展を遂げ、新しいギャンブルとして認知されはじめました。
規制によって魅力を失いはじめているパチンコにこだわらなくても、そのほかのギャンブルを楽しむことはできるので、新しい取り組みを多く実行しているほかのギャンブルへとファンが移行しているのです。