競馬はギャンブルのひとつですが、的中率を高めるために「確率論」を当てはめることは可能なのでしょうか。
できるだけ確率の高い賭け方をしたほうがリターンを受け取りやすいことは確実ですし、効率よく利益を上げられるようになるはずです。
今回は、確率論を用いた競馬の攻略方法があるのかどうかを解説します。
的中確率を上げる競馬の賭け方をご紹介すると同時に、競馬以上に確率論を当てはめやすいギャンブルも紹介しました。
綿密な計算をもとにギャンブルを楽しみたいという方は、必見ですよ!
確率論から競馬を読み解いてみよう
さっそく、確率論から競馬を読み解いてみましょう。
競馬とパーセンテージを絡めた考え方としては、以下のような推察を行えます。
- 競馬の還元率は75%
- 単勝が当たる確率は5.5%
- 万馬券が当たる確率は0.75%
ただし、これはすべてのレースに当てはめられる数字ではありません。
その理由も含めながら詳しく解説していきます。
競馬の還元率は75%
まずは還元率のお話をしましょう。
競馬をはじめとするギャンブルの売り上げは、胴元と客の間で、あらかじめ取り分が決められています。
競馬の場合は還元率が75%なので、1万円の売り上げがあった場合、このうちの7,500円が客の取り分、残りの2,500円がJRAなど胴元の取り分になるのです。
胴元が得た25%の収入は、競馬を運営するためのさまざまなコストに使われています。
騎手やオーナーに支払う賞金もここから出ますし、我々が使う競馬場や場外馬券場を運営する費用にも使われます。
このお金がなければ、そもそもファンは競馬を楽しむことができません。
還元率は、そのまま配当の期待値と考えましょう。
すなわち、投資した金額のうち75%を回収できれば、平均以上の勝率を残すことはできているというわけです。
たとえば中長期的に競馬に100万円を使った場合、75万円分を的中させられていれば御の字といえます。
単勝が当たる確率は18頭立てのレースで5.5%
単純計算で確率論を掘り進めていきましょう。
競馬のなかでは比較的当たりやすい馬券の種類「単勝」が的中する確率は、18頭立てのレースの場合で1/18ですから、確率的には約5.5%で予想が的中します。
同じ計算方式で、その他の馬券の的中率も計算してみましょう。
馬券の種類 | 的中する確率 |
---|---|
複勝 | 16.6% |
馬単 | 0.32% |
馬連 | 0.65% |
枠単 | 1.38% |
枠連 | 2.77% |
ワイド | 1.96% |
3連単 | 0.02% |
3連複 | 0.122% |
意外に思うほど、的中率が低い馬券の種類もあるかもしれません。
とくに3連単が的中する可能性は、確率論上では0.02%というとても厳しい数字です。
予想によって精度を高めない限り、闇雲に購入しても当たるものではないということがはっきりとわかる数字といえますね。
万馬券が当たる確率は0.75%
競馬ファンにとってひとつの夢でもあるのが「万馬券を当てる」というものではないでしょうか。
結論として、万馬券が当たる確率は0.75%です。
なぜこの数字を導き出せるのか、計算式からご紹介します。
75(還元率)÷100(オッズ)=0.75%(的中率)
まず競馬の還元率は75%なので、これが計算の軸です。
還元率をオッズで割ったものを的中率と考えるため、今回は万馬券の最低オッズ100倍を元に計算しました。
この結果、100倍ちょうどの万馬券が当たる確率は0.75%です。
先ほどご紹介した「馬券の種類ごとの的中率」を見ると、1~2着を当てる馬連は0.65%でした。
あくまでも確率論上では、馬連よりも万馬券を当てる可能性のほうが高いのです。
単純に0.75%という数字だけを見れば厳しい数字ですが、そう考えれば当てやすそうにも感じられますね。
競馬を確率論で読み解くことは難しい
ここまでにご紹介してきたパーセンテージは、すべて「すべての馬の実力が同じ場合」という前提で導き出された数字です。
しかし、ご存じのとおり、競走馬の実力はまるで違います。
同じレースに出走する馬でも、凱旋門賞のような世界規模の大会に出走する馬がいれば、国内の重賞で着外しか経験していない馬もいるのです。
こういった競馬の性質上、確率論だけで攻略することは不可能といわざるを得ません。
単勝の的中率5.5%という数字も、圧倒的な実力を持つ馬なら限りなく100%に近付きますし、何らかの事故的な要素がなければ勝てないくらい弱い馬の場合は、限りなく0%に近付いてしまうのです。
たとえば歴史に残る名馬のディープインパクトは、JRAで14レースを戦い、そのうちの12レースで1着を勝ち取っています。
つまり、ディープインパクトが1着になる確率は結果論として「85.7%」だったわけです。
馬の力関係によって的中率は大きく変動するため、確率論だけでは競馬を読み解けません。
確率論から見た競馬の的中率を高める方法
単純な確率論からだけでは競馬を攻略できませんが、的中率を高めるための方法はいくつかあります。
以下の3つの方法は、的中の可能性を上げたり、予想の精度を高めたりするうえでとても便利ですよ。
- 勝率の高い馬を軸にする
- 出走馬が8頭~10頭程度のレースを選ぶ
- 新聞などから情報を仕入れる
それぞれを詳しくご紹介します。
勝率の高い馬を軸にする
まずは勝率の高い馬を軸にするというのが、競馬の勝率を上げるうえで絶対条件です。
先ほどご紹介したディープインパクトは強すぎる事例ですが、現役にも勝率の高い馬はたくさんいます。
1着になる可能性が高い馬を軸にすれば、それだけ単勝・複勝・馬連などの的中率は上がるのです。
4歳以上の現役場で、過去に10回以上出走している馬のなかから、勝率5割以上を記録している馬をピックアップしました。
馬名 | 勝率 | 連帯率 |
---|---|---|
グランアレグリア | .615 | .769 |
クロノジェネシス | .571 | .714 |
オジュウチョウサン | .529 | .588 |
こういった強い馬が走るレースに限定して、強い馬を軸にした馬券の買い方をすることによって、競馬の的中率は飛躍的に上がるはずです。
出走馬が8頭~10頭程度のレースを選ぶ
JRAのレースは、レースによって、出走する馬の数が違います。
G1のような重賞は18頭立てで行われることが普通ですが、16頭立てや12頭立て、それ以下の出走馬で行われるレースもあるのです。
出走馬が少なければ少ないほど単純な的中率が高まるため、狙い目のレースといえます。
ただし、複勝で馬券を購入する場合は、7頭以下のレースに賭けることはオススメしません。
複勝は8頭立て以上の場合は予想した馬が3着以内に入ればいいのですが、7頭立て以下の場合は、2着以内に入らなければ当たりにならないためです。
確率を重視するなら、8頭立て以上のレースを選びましょう。
新聞などから情報を仕入れる
競馬の的中率を高めるためには、データを仕入れることが大切です。
インターネット上の有益な情報を集めたり、競馬新聞を読んだりしながら分析しましょう。
血統や馬場との相性などを分析できるようになれば、より競馬の的中率は高まります。