地方競馬のレベルとは?地方間の差やJRAとの格差を徹底解説


日本国内で開催されている競馬は、中央競馬(JRA)と地方競馬の2種類にわけられます。
JRAは原則として土日祝日限定で開催されるレースですが、地方競馬は平日に営業していることが特徴です。
そして、ファンの間では「地方競馬のレベルはどの程度なのか」という議論が交わされています。

 

今回は、地方競馬は開催される競馬場ごとにどの程度のレベル差があるのか、そしてJRAとの格差はどの程度なのかについて解説します。
一概に決め付けられないデリケートな話題ではありますが、あくまでも参考のひとつとしてチェックしてみてくださいね。

 

地方競馬とは

引用:地方競馬情報サイト

 

日本では、昭和23年7月施行の「競馬法」に基づいて競馬を開催しています。
現在の日本の競馬は、JRA(日本中央競馬会)によっておこなわれている中央競馬と、地方自治体が主催者として実施している地方競馬の2種類です。

 

地方競馬の主催者は全国に14団体、競馬場は全部で17ヶ所設けられています。
まずは地方競馬の主催者と、各主催者が使用している競馬場についてまとめました。

 

主催者

競馬場

帯広市

帯広競馬場

北海道

門別競馬場、札幌競馬場

岩手県競馬組合

盛岡競馬場、水沢競馬場

埼玉県浦和競馬組合

浦和競馬場

千葉県競馬組合

船橋競馬場

特別区競馬組合

大井競馬場

神奈川県川崎競馬組合

川崎競馬場

石川県、金沢市

金沢競馬場

岐阜県地方競馬組合

笠松競馬場

愛知県競馬組合

名古屋競馬場、中京競馬場

兵庫県競馬組合

園田競馬場、姫路競馬場

高知県競馬組合

高知競馬場

佐賀県競馬組合

佐賀競馬場

 

なかでも浦和、船橋、大井、川崎は「南関東」とまとめられることが多く、地方競馬のなかでも、とくにレベルが高いとされています。
JRAの年度別代表馬に輝いた実績をもつ名馬「イナリワン」も、南関東のひとつである大井競馬からJRAに羽ばたきました。

 

地方競馬のレースのレベルはアルファベットと数字でわけられる

地方競馬では、出走する馬のレベルに合わせてレースをランクわけしています。
極端に強い馬と弱い馬が同じレースを走っても競争にならないため、似たような強さの馬同士が同じクラスにわけられるのです。
クラスわけはアルファベットと数字でおこなわれ、それぞれ以下の順に強さが決まっています。

 

  • A1>A2>B1>B2>B3>C1>C2>C3

 

ABCの順にランクが高く、同じアルファベットの場合は数字が若いほどランクが強く設定されています。

 

地方競馬でもっともレベルが高いのはどこか

 

地方競馬でもっともレベルが高い場所はどこかという話題は、競馬ファンの間でしばしば議論の的になっています。
結論として、南関東(浦和、船橋、大井、川崎)>都会>その他の順番にレベルが高いと考えるとよいでしょう。
その根拠として、2つのデータを挙げます。

 

  • レースの賞金額
  • 地方競馬の売上額

 

それぞれを詳しく解説します。

 

レースの賞金額別に見た地方競馬のレベル

一般論として、賞金の高いレースほど優秀な馬が走ると考えられます。
つまり、賞金額が高いレースを開催する会場ほど、同じ地方競馬のなかでもレベルが高いと判断できるでしょう。
地方競馬で開催されている賞金額トップ5のレースをまとめました。

 

競馬場

レース名

賞金額

大井競馬場

東京大賞典

8,000万円

川崎競馬場

川崎記念

6,000万円

船橋競馬場

かしわ記念

6,000万円

盛岡競馬場

マイルチャンピオンシップ南部杯

4,500万円

浦和競馬場

浦和記念

3,500万円

 

上位5レースのうち、実に4レースが南関東で占められていることがわかります。
賞金額5,000万円を超えているレースも、すべて南関東の3会場です。
このことから、南関東のレベルは地方競馬のなかで抜きんでているといえるでしょう。

 

売上額順に見た地方競馬のレベル

続いて、1年間の売上額から地方競馬のレベルを計っていきましょう。

 

競馬場

総売上額

大井競馬場

168,101,715,810円

園田競馬場

99,302,220,200円

川崎競馬場

86,934,742,220円

高知競馬場

71,327,467,700円

船橋競馬場

69,400,856,150円

 

ここでも南関東の大井、川崎、船橋がランクインしています。
関東圏内で顧客の奪い合いとなっていてもおかしくない状況ですが、それぞれが高い売上高を誇っているのはさすがというとことでしょう。
園田が兵庫県の都市部にあることを加味すると、高知競馬の頑張りが印象的です。

 

売上額が多い競馬場ほど、馬や人材の育成にお金をかけられます。
結果として強い馬が育ち、レースのレベルが上がり、ファンも多くつくという好循環が生まれるわけです。
南関東に次いで、都市部の地方競馬ほどレベルが高くなりやすい理由は、ここにあります。

 

地方競馬と中央競馬(JRA)にはどれくらいのレベル差があるのか

 

地方競馬でとくにレベルが高いのは、大井・浦和・川崎・船橋で構成される南関東4会場であることがわかりました。
次に気になるのは、地方競馬と中央競馬(JRA)のレベル差ではないでしょうか。
もっともわかりやすい目安は賞金額なので、JRA・G1レースの1着賞金トップ5を見てみましょう。

 

レース名

1着賞金

ジャパンカップ、有馬記念

3億円

日本ダービー

2億円

天皇賞・春、天皇賞・秋、宝塚記念

1億5,000万円

大阪杯

1億3,500万円

菊花賞

1億1,500万円

 

地方競馬の最高額は、大井競馬場でおこなわれる東京大賞典の8,000万円です。
JRAのランキングと比べると桁違いで、ジャパンカップ・有馬記念の1/3以下という水準であることがわかります。
やはり、地方と中央の差は歴然といえるでしょう。

 

また、地方競馬と中央競馬には、以下の決定的な違いがあります。

 

  • トレセンの有無
  • 芝コースの有無

 

それぞれを詳しく解説します。

 

 

 

地方競馬にはトレセンがない

中央競馬の場合、馬の調教は「トレセン」と呼ばれる専用施設でおこなわれますが、地方競馬はそれぞれを管轄する競馬場で調教がおこなわれています。
育成に使われる設備に大きな差が生じるため、地方競馬ほどレベルが高くなるのです。

 

地方競馬には芝コースがない

「日本ダービー」のような中央競馬の重賞は芝コースでおこなわれます。
しかし、芝の管理にはお金がかかるため、地方競馬は原則としてすべてダートコースでおこなわれることが特徴です。
このように、両者には細かな点でも多くの差が生じています。

 

まとめ

結論として、地方競馬のレベルは南関東(浦和、船橋、大井、川崎)>都会>その他の順番と考えましょう。
賞金額や売上額では南関東が頭ひとつ抜け出していて、中央競馬(JRA)でも通用する馬の多くが南関東の出身です。

 

中央競馬との差が大きいことも確かですが、レベルが落ちるからといってつまらないとは限りません。
地方競馬には地方競馬ならではの魅力が潜んでいるので、地方競馬で開催されているレースにも目を向けてみてはいかがでしょうか。