カジノ法案のメリットは?日本にカジノができる5つのメリットを解説!

2016年にカジノ法案が成立したことにより、日本でカジノが合法化され、「日本初のカジノが誕生するかもしれない!」と注目を集めています。

カジノ法案は反対派の意見に押されながらも、廃案や審議見送りを何度も繰り返して、ようやく成立しました。

政府が苦労を重ねて成立させたカジノ法案には、どのようなメリットがあるのでしょうか?

この記事では、カジノ法案が成立して、日本にカジノができることで得られるメリットについて解説します。

カジノ法案とは

「カジノ法案」という名前だけ聞くと、カジノに関する法律のように感じますが、「カジノを含む統合型リゾート(IR)を日本に開設すること」がこの法律の本来の目的です。

統合型リゾート(IR)とは、ホテルやショッピングモール、映画館、スポーツ施設、国際会議場・展示会場などのMICE施設が一区画に集まった大型リゾート施設のことで、その中にカジノも含まれています。

この統合型リゾート(IR)施設を日本で開業しようと、2016年に「IR推進法」が、2018年に「IR整備法」が成立しました。

IR開設に向けて成立したこれらの法案を、まとめて「カジノ法案」と呼びます。

古くから日本では、カジノは賭博として禁止されていましたが、カジノ法案が成立したことで、日本で合法的にカジノを開設できるようになりました。

IR整備法では、日本のカジノ運営についての具体的な規定が示されており、今後見直しなどを重ね、さらに細かい制度や規制が決められていくでしょう。

 

 

カジノ法案のメリット

カジノ法案が成立したのは、IR開設によるカジノ誘致で、さまざまなメリットが期待できるからです。

日本にカジノができることでどのようなメリットがあるのか、カジノ法案の主なメリットを5つご紹介します。

建設および運営における経済効果

日本にカジノを誘致する一番のメリットとなるのが、IRの建設および運営に関わる経済効果です。

2016年に公表された大和総研による調査結果では、「横浜・北海道・大阪の3ヶ所にシンガポールのIRと同規模のIRを設置したと仮定すると、IR建設による経済効果は3ヶ所合計で約5兆500億円、IR運営による経済効果は3ヶ所合計で年間約1兆9,800億円になる」と試算されています。
(参考:「『統合型リゾート(IR)開設の経済波及効果(2017 年版)』大和総研(https://www.dir.co.jp/report/consulting/reg-revitalization/20170515_011975.pdf))

運営における経済効果の原因となるのは、IR誘致による観光客の増加が見込まれるからです。

シンガポールの例で見てみると、2009年のシンガポールの観光客数は年間900万人代でしたが、2010年に2つのIRをオープンしてから観光客数は増加していき、2018年には年間1,851万人と倍増したという結果となっています。

日本経済の低迷が懸念されている昨今において、IR誘致が起爆剤となってインバウンド需要が拡大することで、日本経済の活性化に期待できるでしょう。

ここでひとつ疑問となるのが、IR誘致に伴って観光客が増加するのなら、「IR区画内にカジノを開設しなくてもいいのではないか?」ということです。

IRにはカジノ以外にもホテルやションピングモール、映画館、レストランなど、観光客の消費を促す施設が立ち並んでいますが、その中にカジノを開設する必要はあるのでしょうか?

結論からいうと、経済効果を考えるなら、IR内にカジノを開設する必要は十分にあります。

シンガポールのIRの収益構造も参照すると、年間収益額に対するカジノゲーミングによる収益は、70%以上となっています。

シンガポールでは、IRによる収益の7割以上が、カジノでの収益なのです。

カジノの売り上げに頼った収益構造を危険視する意見もありますが、IR収益を最大化するには、カジノを開設した方がいいと考えられます。

このように、IR開設によるカジノ誘致では、建設業や観光業を中心に、大きな経済効果をもたらすことが期待されます。

 

 

雇用の創出・拡大

日本にカジノを誘致するメリットのひとつに、雇用の拡大が挙げられます。

経済効果とも少し重なりますが、IRを開設することで、新規かつ継続的な雇用が創出されることに期待できるでしょう。

IR区画内には、カジノをはじめとするさまざまな施設が立ち並んでおり、その運営にあたっては多くの人手が必要となります。

また、IRを開設するにあたって建設に携わる建設業者でも新たなる雇用が生まれるでしょう。

2018年に大阪府・大阪市IR推進局が公表したデータによると、大阪の夢洲エリアにIRを設置した際に得られる雇用創出効果は建設で年間5.1万人、運営で年間8.3万人と算出されています。
(参考:「大阪府・大阪市IR推進局『大阪IR実現に向けて』(http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/34198/00000000/kouen1siryou.pdf)」

IRを開設することで大量の雇用が生まれ、失業している人々の働き口となるはずです。

地域の活性化

IRを開設することで、周辺地域の観光や商業が活発になり、地域の活性化に期待できます。

カジノを含むIRが誘致されれば、訪れる外国人観光客のアクセスを良好にするために、道路や路線などの交通インフラの整備が行われるでしょう。

道路や路線が拡大し、交通アクセスがよくなることで電車の乗り換えや渋滞が改善され、より多くの人が、その地域を訪れやすくなります。

人が増えれば既存のお店の売り上げがよくなったり、新しいビジネスチャンスが生まれたりするかもしれません。

また、都市部ではなく地方にIRを誘致すれば、県外に出た人の出戻りにも期待できるでしょう。

地方では就職や進学などで若者が都市部へと流れてしまいがちなので、IR開設が再び地方に人を呼び込む一因となるはずです。

オリンピック後の不況対策

2020年に東京オリンピックが開催される予定だったため、当初の政府の予定では、東京オリンピックに合わせて2020年にIR誘致を目指していました。

オリンピックで訪れた観光客に、カジノでもお金を落としてもらうという相乗効果が狙いです。

さらに、オリンピックの反動で消費や投資が失速し、オリンピック開催後は不況に陥りやすいという傾向にあるので、カジノ誘致によって、オリンピック後の不況を緩和することにも期待されていました。

しかし、カジノ誘致に関する法案の審議が長引き、事前準備が思うように進行しないことが原因で、2020年のカジノ誘致は実現不可能となってしまいました。

新型コロナの影響で東京オリンピックは2021年に延期されましたが、カジノ誘致は2021年にも間に合いそうになく、早くても2025年ごろになるのではないかといわれています。

オリンピック開催後からIR開業まで期間が空くかもしれませんが、それでもなお、不況対策としてカジノ誘致による経済効果は効果的であると思われます。

ギャンブル規制の強化とギャンブル依存症の医療制度が改善

カジノ法案では、ギャンブル依存症対策は、取り組むべき重要課題であるとして議論されています。

日本は諸外国と比べると、ギャンブル依存症と疑われる人の割合が大きく、社会問題として危惧されているのです。

その原因といわれているのがパチンコ・パチスロの存在で、賭博禁止の日本で、これらはグレーゾーンとして扱われています。

また、パチンコ・パチスロだけではなく、非合法のギャンブルが蔓延っていることも問題です。

カジノ法案でギャンブルに対する議論が進んでいけば、これまでの規制や取り締まりが見直されて、厳しいものになっていく可能性があります。

カジノ法案でカジノを合法化することは、既存のギャンブル業界への牽制になることに期待できます。

また、ギャンブル依存症を治療する医療制度が改善され、ギャンブル依存症の患者の数が減少していくかもしれません。

ギャンブル大国と呼ばれる日本において、カジノ法案が、日本のギャンブルの現状を見直すきっかけとなるでしょう。

 

 

まとめ

今回は、カジノ法案のメリットについてご紹介しました。

やはり一番のメリットとなるが、観光、建設、雇用創出による経済効果です。

とくに財政が厳しい地方自治体では、カジノ誘致が財政改善の大きなきっかけとなるでしょう。

また、日本にカジノを誘致することで、ギャンブル依存症患者がさらに増えてしまうのではないかと心配する声もあります。

しかし、カジノ誘致でギャンブルに対する規制が厳しく強化されたり、ギャンブル依存症に向けた医療制度が見直されて充実したりしていくことで、逆に患者数が減少していくことも考えられます。

日本にカジノが誕生するまでは、まだ時間がかかりそうですが、日本初のカジノがどこにできるのか、楽しみですね!